フェムテック振興議員連盟 更年期に関する第三次提言提出へ

フェムテック振興議員連盟(会長:野田聖子議員、事務局長:宮路拓馬議員)は4日、第21回総会を開催し、昨年5月から6回にわたって「更年期の諸問題を解決し、社会・経済のリーダーとなる世代がより活躍できる社会に」をテーマに議論されてきた内容をまとめた提言(案)について、意見交換を行った。月内には提言をまとめ、政府及び関係省庁等への提出を予定しており、今年6月に閣議決定される骨太の方針に盛り込みたい考えだ。

同議連では、これまで生理に関するフェムテック関連製品の普及に向けた政策提言及び不妊治療・妊活支援に関する政策提言を関係省庁に提出しており、今回が3回目となる。

提言では、更年期分野の課題として、更年期に関する知識不足で適切な医療の受診につながっていない点、更年期のフェムテック製品が少なく、新たな製品の開発及び良質な製品の普及や、政府として女性の健康課題に取り組む姿勢・体制の整備の必要性などが挙げられた。

上記課題を踏まえた政策提言では、当事者が自分自身の身体の状態を知るための施策として、健康診断において骨粗しょう症や更年期障害の早期発見につながる項目の追加、職場や地域、学校などの場で女性のライフステージごとの健康課題の解決方法を普及させるための人材育成、フェムテック製品を活用したセルフチェックやセルフケア促進のための医療機関、政府機関やその他研究機関の連携によるニーズの把握や製品開発、実証実験の実施などが挙げられた。さらになでしこ銘柄や健康経営銘柄など企業評価の仕組みの活用や従業員向けの健康教育の推進なども挙げられた。さらにフェムテック製品の開発支援や市場の育成として、経済産業省による補助事業を活用した実証事業による好事例の創出、女性の健康ナショナルセンターや大学等との共同研究の推進、専門家による技術面での助言、データベースの整備、民間からの投資の促進、多様な視点を踏まえたフェムテック製品開発の促進に加え、さらに良質なフェムテック製品を評価していくための製品ガイドラインの策定が挙げられた。

野田会長は、「更年期は、女性独自の健康課題として捉えられ、本来支援してもらうべきこともやってもらえていないのではないかと感じる。これまでフラットに見えていた医療や福祉、教育は、先入観やバイアスがかかっている部分があり、みなでそれを正していければと考えている」と語った。

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